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技術情報詳細

概要

PDF417は、1989年(平成元年)シンボルテクノロジー社によって開発されたスタック型の2次元シンボルで、1994年AIMIのUSS規格に登録され、2000年にISO/IEC規格になっている。PDF417は、情報量を同じスタック型の2次元シンボルCode49の約30倍以上にし、 ASCII文字や数字の他にバイナリーも情報化できるようにした。そして、最大情報量は、英数字で1,850字、数字で2,725桁、バイナリーで 1,108バイトの大容量シンボルを実現し、更に、大容量データを複数のシンボルに分割してエンコードするマクロPDF417も同時に発表した。このように大容量データに対応したことから、ポータブルデータベースファイルの頭文字を取ってPDFと名付け、4バー4スペースの17モジュールのモジュール構成からPDF417と名付けられている。

PDF417は、国際標準物流ラベルISO15394では、EDIデータの標準シンボルに採用されている。また、出荷明細書、品質管理、生産指示、IDカード、免許証等、情報を多く必要とする用途で広く使用されてる。また、米国では、電子郵便切手としても使用されている。

特徴

  • 最大情報量は、英数字1850字、数字2710桁、1108バイトと大きく、高密度に圧縮してコード化できます。また、ASCIIデータやバイナリ データがコード化できることから、漢字、図形、画像、音声等もコード化できます。

  • シンボルは、最小で3段、最大で90段からなる連続多段型(スタック型)で、各段は、スタート、ストップ パターン、左右の段インジケータ、ならびに1個から30個のシンボル キャラクタから構成されます。

  • シンボルの段数、段の幅は可変で、段数は最小3段、最大90段、幅は最小1シンボル キャラクタ、最大30シンボル キャラクタの範囲で選択可能です。このシンボルの縦横比を、シンボル アスペクト レシオ(比)といいます。

  • トランケーションモードでは、シンボルサイズを小さくするために、ストップキャラクタを省略することができます。

  • コード化されるシンボルキャラクタは、基本単位であるコードワードと呼ばれ、その総数は928個を超えることはできません。また、テキストは2文字で約1コードワード、バイナリデータは、1バイトで約1コードワード、漢字等2バイト系文字は、1文字で約2コードワード、数字3桁で約1コードワードに変換されます。ただし、内部で複雑なコード変換を行っており、さらにモード変換コードワードも加えられますので、データ用コードワードの算出には余裕が必要です。

  • 情報量の増加に伴い、エラー検出能力ばかりでなく、修正能力も重要となります。シミ、汚れ等が、発生した場合でも確実に正しく読み取るためには、エラー修正能力が極めて重要で、PDF417ではシンボルキャラクタにエラー訂正コードワードを加えることができ、データの欠けや誤りを訂正することができます。最低2個のエラー訂正コードワードが必要で、最大 510個まで追加することができます。これをセキュリティレベルといい、使用される環境に応じて0~8の9レベルから設定します。一般的な環境では、情報量の10%以上のエラー修正能力が必要です。

  • 1個のシンボル キャラクタは、4個ずつのバー及びスペースの配列されたモジュール17個で構成されます。PDF417では929個のパターンが定義され、コードワード値を当てはめます。

寸法

  • 最少モジュール幅(X)は、USS-PDF417の規格では、0.191mmです。

  • 最少モジュール高さは、0.254mmですが、一般的に3X以上を推奨しています。

  • クワイエットゾーンの最小値は上下左右共2Xです。

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